FC2ブログ

安倍奥 安倍川・砂山沢

安倍奥
安倍川・砂山沢
メンバー:三井、野澤
遡行日:2018年4月8日

安倍奥・安倍川左岸の山稜は1500mを越えるピークが幾つかあり
ハイカーの訪れも多いが、右岸のそれは1000mを僅かに越える程度の
地味なもので、ハイカーの姿を見る事も余り無い。当然その山稜から
流下する沢も同様で、左岸側と比べると右岸側は沢登りの対象に
なるような沢は殆どなく、当然記録を見ることもない。
私はシーズンオフに安倍奥の沢に入る事を常としているのだが
地形図を眺めて沢探しをしている時、安倍川右岸側の二王山という
1200m程の山の東面の支尾根の上流と下流に興味を惹く沢を見つけた。
V字方に切れ込んだ等高線の詰まった沢で、Netや手持ちの資料を見ても
何も出てこないのだが行ってみる価値はある、と確信した。
とはいえ、中々実施の機会を得られないままとなっていたのだが今回漸く
実施する事にした。
沢名も分からないまま下流をA沢、上流をB沢としてA沢を遡行して
B沢を下降する計画を立てた。これに野澤君の参加も得て心強い限りだ。
   ・・・・・・・・・・・・・
安倍川沿いの県道を北上し目的のA沢出合に到着。
出合には橋が架かっていて瀬戸沢橋と記した表示板があり、
A沢は「瀬戸沢」と判る。
上流のB沢に架かる橋は砂山橋(すやまはし)という表示があり
「砂山沢」と判った。
早速入渓となるのだが、地形図や出合の様子から砂山沢の方が
面白そうで急遽、「砂山沢」を遡行して「瀬戸沢」を下降する事にした。
橋から入渓し、堰堤を越えるとすぐにゴルジュとなり滝が落ちている。
ゴルジュの中に小滝が続き、予想以上の展開になりそうで気持ちが
高揚してくる。
10mの滝が現れる。登れず左岸から巻くが急でグズグズな斜面で登り難い。
なるべく小さく巻くのは高巻きの原則だが巻けなければ仕方は無い。
何とか巻いて沢に戻ると狭い空間に8mのトイ状の滝。これも登れず巻き。
バイルを使い、慎重に巻くが気を緩める事は出来ない。
落ち口を越えた所で懸垂で沢床に降りる。小滝を越えて行くと左岸に炭焼きの
窯跡があった。こんなところに、と驚く他はない。
その先の10mの滝も巻いて懸垂。手間がかかり時間を要する沢だ。
3段10mの滝が懸かる。上段は野澤君がロープを曳いて乗っ越す。
一旦ゴルジュが切れるがすぐにまた狭いゴルジュ帯となる。
最狭部は1-2m程に狭まり中々のものだ。これで水量が多かったら
見ものとなるが水量が少ないので険悪感はない。
それに所々小滝に流木が絡み合って鬱陶しいのはマイナスだ。
5mの滝。野澤君が瀑水の右を登るが落ち口に抜けるところが少々悪く、
念の為ハーケンを打つが岩質が脆くビレーピンを打つポイントが得にくい。
去年の自分の転落事故が頭をよぎる。あの時もあっさりとビレイピンが抜けた…。
出合から殆ど渓相は変わらない沢で、大滝こそないがワンポイントが嫌らしい
3mから5mの滝が次々と出てくる。思ったより時間がかかる。
6mの滝。水流の右から登ろうとするがザレていて露岩もボロボロと剥がれる。
余り芳しくないので巻こうとするがゴルジュ帯なので巻けそうなところを探しながら
沢を戻るしかない。漸く何とか巻けそうな所から取り付くが急でザレている。
それにかなり大高巻きとなりそうだ。「さてどうしたものか。」
暫く登ったところで鳩首協議。流程の3分の2ほど来ていて時間的にはまだ大丈夫だ。
それにピークに上がれば登山道があり、それを下れば多少遅くなっても
下山は問題ない…。
とは思うもののまだ沢シーズン初めの沢で何となく厭戦気分。
で、今回はここまでにしてエスケープしよう、となる。
そのまま急な斜面を喘登して尾根に上がり、入島の集落に向かって尾根を下る。
尾根は檜の植林帯で間伐作業がされていて、その作業の時の踏み跡が
うっすらついていて楽な下山だった。入島集落に下山して車に戻って終了。

「砂山沢」。何のデータもないまま遡行したが当りだった。
1200m程度の山の小沢と言いながら滝が切れる事無く続き、大きな滝は無いが
手こずる滝もあって気を削がれる事はない。ただ、滝の巻きは急な上に脆くて悪い。
いずれにしてもこういう沢を見つけて遡行する事は沢の醍醐味で
沢屋冥利につきると思う。

今回、3分の1を残してしまったので今年中には再戦の予定だ。
入島の集落で居合わせた人と話したら「瀬戸沢」にも滝場があるとの事。
ここもなるべく早くには遡行したいと思う。

18年 安倍奥 砂山沢遡行図

コメント

非公開コメント