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脱出困難な滝広場 小屋戸沢

神ノ川・小屋戸沢左俣
遡行日:2019年4月21日(日)
遡行者:N澤(L)、M井(記録)、Y尾
天気::晴れ 

DSCF5757 滝広場手前の滝
【 滝広場 】

「丹沢の谷200ルート」で次のターゲットになる沢を物色している時に
「小屋戸沢」を知った。ページを開くとこの沢には「滝広場」と呼ばれる所
があり、そこは大きな滝と滝が出合う只ならぬ所だという。
「一度入ると脱出困難に」という惹句が何とも気を惹く。
Netの記録にも「行くも退くも出来ない進退窮まる場所」などと
書かれていて「これはもう行ってみるしかないじゃないか。」
それで「進退窮まる」という状況を味わってみるのも一興だ。

青根から細い林道に入る。じきにゲートがあるのだがすでに
6.7台の車が狭い林道の路肩に窮屈にとまっている。
ここは袖平山の登山口になっているのだがそんなに人気ある山でした?
私たちも何とか路肩に車を停めると沢の装備を身に着けスタート。
直ぐに沢にはいるが水量の少ないゴーロの沢が続く。
数本の小滝が現れ、わざわざシャワークライムなどして遊ぶが
それほど寒くは無い季節になったのがありがたい。
間もなく巨大な堰堤が現れる。見上げるほどの高さで、石積みという
珍しいものだ。左岸から容易に巻ける。堰堤から先は涸れ沢となっている。
淡々とゴーロを進んで行く。青苔のついた堰堤を越えると二俣となり
左俣に入る。水流が再び現れる。間もなく顕著なゴルジュ。
入り口に4mほどのCS滝が行く手を遮るように現れる。N澤君が取り付き、
多少手こずったが落ち口に立つ。
ロープを下ろして貰って後に続くが落ち口の上に抜けるのが多少ムズい。
ゴルジュを進むと5.6mの滝が数本あり面白い。ゴルジュが切れるとその先が
いよいよ滝広場。その入り口に6mほどの前衛の滝が懸かる。
滝広場が越えられず戻ろうとする時に、この滝が下降出来ないので
進退窮まる状態になる、という事らしい。
しかしこの滝もそれほど厄介なものではなく万一に備えて支点制作用に
ジャンピングも用意したのだが使わずとも何とかなりそうな感じだ。
ついに「滝広場」が姿を現す。
半円状に開かれた舞台の左は30mの滝、正面は20mの滝、そして右は
切り立った草付となっている。(滝の高さは「200ルート」に拠る。)
まずはじっくりとその圧倒的な光景を味わう。同時に目はここを突破できる
ルートを探っている。一見すれば突破するところなどなさそうだがまず、
正面の滝の右手の壁に目が向く。壁の傾斜は少し緩く、ホールドもありそうだ。
ただ足元は崩れた石が堆積していて壁自体は酷くモロそうなのも一見して見て取れる。
「ここは行けるんじゃないか。」という僕の言葉にN澤君も狙いは同じ様で躊躇もなく
ノーザイルで取り付く。ロープを付けた所でこのモロい岩の状態ではどのみち
確かなビレイピンなど打てそうにない。
N澤君は安定した動きで登って行き上部に生えている太めの木に達した。
ここでロープを下ろしてもらい我々もこの壁を登るが見た目以上にモロい壁で、
落石が避けられず「ラクーッ」の怒声が谷中に響く。
立木から急な斜面をトラバースして枝尾根の上に辿り着いてまずはホッとする。
少し安定したところまで登ってから靴を履き替え枝尾根を登って行く。
後は稜線までのんびりと…と思ったのだがそう甘くはなかった。
意外と長く、グズグズの急な草付があったりで中々しんどい。
ヒーヒー言わされて漸く1410mのコブ近くに上がった。モノラックのレールが
敷かれている。モノラックは収穫した農作物の運搬などに使われるが
ここは一体何のために設置されたのだろうか。
ガチャ類を仕舞い、八丁坂の登山道を下る。
よく整備された登山道で、傾斜も適当でヒザに故障のある私には
下り易い道だった。車に戻り解散。

ハイライトというべき滝広場。中々凄い景観で楽しませてもらったが過去、
似たような場所は何度か遭遇した事はある。(スケールはそれぞれ違うが。)
只、ここを登って先に進もうとするとかなり厄介だと思う。
我々の登ったルートはボロボロでとてもお勧めできるものではない。
後日YOUTUBUで5.6年位前の滝広場の全景を映した動画をみたのだが
我々が登ったところはその当時はもっと傾斜のある草付の壁だった。
その当時来ていたら登れなかったかもしれない。
モロくて崩れたので何とか登る事が出来たようなものだがしかし、モロい壁は
登るべきではない。何やら妙な話になってしまうが。
恐らく崩壊は進んで行くだろうし登る事は難しくなる。
その時、滝広場は見るだけの存在になるのかもしれない。
今回登れた事は僥倖というべきだろうか。

DSCF5731 積極的に水に浸かる

DSCF5746 4m滝

DSCF5753 6m

DSCF5756 6m

DSCF5761 滝広場の脱出ルート
【 滝広場 脱出コース 】

コースタイム:
 7:30 駐車場
 7:44 入渓点
 9:06 二俣
10:50 滝広場
11:40 左岸尾根
13:20 縦走路
15:11 八丁坂終了点
15:25 八丁坂登山道ゲート

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